ウール川

フランスには、小さくても魅力的な街や村がたくさん存在します。絵本に出てくるような可愛らしい街並みや、どこか懐かしさが感じられる素朴な風景があります。そんなフランスの小さな街を散歩するこのシリーズ。今回はパリ南西部に位置する小さな街、シャルトルにご案内いたします。

シャルトルの地図

雲ひとつない冬晴れの日、パリから1時間ちょっと車を走らせて訪れたのが、パリ南西部の街シャルトル。久しぶりに現れた太陽の光が街全体を優しく包み込み、春もそう遠くないように感じさせられる陽気さがありました。

フランスの冬は晴れ間が少なく、晴れの日は貴重。久々の晴れ間を喜ぶかのように、多くの人たちでシャルトルの街は賑わっていました。

シャルトル大聖堂

シャルトル大聖堂

まず最初に足を運んだのが、シャルトル大聖堂。街の顔となっているシャルトル大聖堂は、遠くからでもその存在感が感じられるほど、街の中心部にどっしりと佇んでいます。まるで今でも大聖堂を中心として、街が機能しているかのように。

シャルトル大聖堂

シャルトル大聖堂は、中世を代表するゴシック様式の最高峰と言われています。建築の細部を見ていくと、ひとつひとつ丁寧に施された無数の彫刻にとにかく圧倒されます。どの彫刻も繊細で、圧巻的な美がここにはあります。このような大聖堂を作り上げた昔の人たちの途方も無い努力には、敬服の念が抑えられないほどです。

シャルトル大聖堂

シャルトル大聖堂の中に足を踏み入れると、神聖で厳粛な雰囲気に、気が引き締められるような想いに。同時に、相反するようですが、どこか母性のような優しい雰囲気に包まれるようにも感じました。

シャルトル大聖堂

そして足を進めていくと、あの有名なステンドグラスが目に入ります。光がまるでシャワーのようにステンドグラスを通り抜け、宝石のような美しさを放っています。細かく見ていくほどに、モチーフと色の美しさに感動を覚えるほど。大聖堂を訪れた人たちは、誰もがステンドグラスの前で足を止め、惹き込まれるように眺めていました。この シャルトル大聖堂のステンドグラスは11世紀から13世紀に完成したのだそう。特に青のステンドグラスが特徴的でシャルトルブルーと呼ばれ、 シャルトル大聖堂特有のカラーなのだそうです。

ウール川沿いの散策

シャルトルの街

シャルトル大聖堂を後にし、ウール川を目指して歩きます。シャルトル大聖堂はちょっとした高台に位置しているので、石畳の階段を降りて行きます。古い石畳の階段は、なんだか抜け道のような雰囲気があって、メルヘンチック。

高台からはちょっぴり煤けた家が立ち並んでいるのが目に入ります。豪華なシャルトル大聖堂とは対照的で、素朴な建築物がこの街にまた違った味わいを与えているかのように感じられるほど、情緒ある景色がここにはあります。

ウール川

ウール川は、シャルトルの街中とは違い、のどかな雰囲気が漂っています。ウール川の川面には、太陽の光がキラキラと反射。冬の枯れ木も太陽が優しく包みこんでいるよう。

ウール川沿いは枯れ木からはっきりとわかるほど、春夏には緑いっぱいな散歩道です。それぞれの季節に様々な表情を見せてくれて、閑散とした雰囲気の中で、四季の移ろいが感じられる散歩道です。

ウール川

またウール川沿いに立ち並ぶ家も、どこかおとぎ話に出てくるような可愛らしさでいっぱいです。どの家も個性があって、美しい景観を形作っています。川沿いで家を眺めながらぶらりと歩いているだけでも、心踊るような楽しさがありました。

旧市街地

シャルトルの街

ウール川沿いを散歩したあとは、旧市街地へ。旧市街地は、石や木で作られた中世の建築物が現在も残っています。街全体が人の手によって丹念に整備されています。

シャルトルの街のアート

シャルトルの街のアート

そしてこの旧市街地の楽しみは、街の至る所に描かれている、ちょっとしたアート。レトロなものからモダンなものまで、店先や時には建築物一軒そのまま描かれていることがあるほどです。街を歩きながら、「この絵面白いなぁ、可愛いなぁ。」なんて小さな発見をしながら、歩くのも楽しいものでした。

私が訪れた時は、残念ながら見ることはできませんでしたが、4月から秋頃まで、街の建物に美しいライトアップが施されます。シャルトルは光の街と呼ばれるほどで、幻想的な雰囲気を堪能することができると有名です。

ウール川

シャルトルの街では、圧巻的な美しいシャルトル大聖堂とのどかな景観を味わうことができました。心もすっかり満たされて、この街を後にしました。

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