昨年息子の中学入学にあたり、パリ郊外でアパートを購入しました。噂で聞いていた通り、一筋縄ではいかないサバイバルのような体験。私が経験したフランスでのアパート購入体験記を綴りたいと思います。

難航したアパート探し

一昨年、賃貸マンションの生活も早10年以上が過ぎ、住み始めの頃は小さかった子どもたちも大きくなり、アパートの狭さも気になってきました。「そろそろアパートを購入しようか」という話になり、息子の中学入学にあたってアパートを購入することを決めました。地区によって中学の質が変わるフランスでは、どこに住むかというのは重要なこと。希望する中学の地区で、地下鉄まで徒歩10分以内の位置でアパート探しを始めました。

私たちがアパート見学を始めたのが1月。中学が夏休みに入る7月上旬までにはアパート購入を完了しなければならないため、大急ぎで不動産に連絡を取ったり、ネット上の掲示板を毎日見たりしました。「ここ気に入った!」と思いアパートの家主に金額提示をしても、ちょうど先約している人から連絡が入ったからその人に売ることになったと断られてしまったり、思ったようには進みません。金利が低かった時期に比べてアパートの購入は随分簡単になったと聞きますが、なかなか上手くいかないとフラストレーションを感じる日々でした。

中学の入学のこともあるのにどうしよう、と途方にくれていたところ、子どもの習い事の帰り道で、アパートの窓に「売却中」という張り紙を見つけました、子どもの中学も近いし、駅からも徒歩5分の場所という、理想的な立地だったので、すぐに家主に連絡をしました。そしてその週末に早速アパートの見学ができることになりました。広さ、日当たり、内装の必要もないという理想的な物件だったので、価格交渉に入りました。フランスでは、当初の価格から、少し安めの価格で交渉することが基本。大体5%ほど引いた価格で合意に至ることが多いそうです。我が家も家主と直接、値段交渉をし、金額が一致したことから、事務手続きに向けて動き出しました。

事務手続き

価格交渉成立後は、公証人(notaire)を介した手続きに移行します。フランスでは不動産の売買では、必ず公証人(notaire)が必要となります。公証人(notaire)は、契約書の作成、行政機関での登記、資金の送金仲介、物件の調査などすべての手続きを行ってくれます。

まずは、公証人(notaire)のもとで、仮契約(promesse de vente)を結びます。仮契約(promesse de vente)は、3ヶ月以内に資金調達を完了させなければなりません。

 

最難関!銀行のローン

フランスの物件購入に当たって、最難関と言われるのが、銀行ローンを組むことです。噂に聞いてたように手続きに時間がかかる…。銀行に書類を提出して、いついつに審査の合否を送ると言われて、待つのですが、返信はなく。審査はその後どうなったのか連絡してみても、まだ審査さえ通してないと言われる始末。時間だけが過ぎていき、気がついたら仮契約の期限の1ヶ月前になっていました。

とにかく担当者の動きが遅く、何度も催促の電話をかけました。それでも思うようには全然進まず…本審査が通ったのが、仮契約の期限の一週間後。フランスでは、銀行ローンを組むことは一筋縄ではいかないことが当たり前なので、期限を過ぎることは、比較的多いことのようですが、こちらからするとフラストレーションを感じる3ヶ月でした。フランスで銀行ローンを組むことはいかに自分から積極的に動かなければならないかということを実感させられました。

本契約完了!

銀行ローンの手続き完了後は、公証人の指定口座に送金し、確認後に本契約を交わしました。送金後は、手続きもスムーズに進み、鍵の受け渡しを、正式にアパートの所有者になることができました。アパートを探し始めてからスムーズにいかないことが多かったので、鍵をもらったときは、ほっと胸をなでおろしました。

フランスでアパートを購入するということは、噂に聞いていた通り大変なこと。なかなか一筋縄ではいかず、いかに接触的に動きを取らないと購入完了には辿り着かないと感じさせられました。なんとか無事に購入することができて本当に良かったと、体験記を綴りながら改めて思った次第です。