
フランスでは7月15日を過ぎると、街から人が減り始めます。家やアパートのシャッターが閉まり、街はしーんと静まりかえっています。パリなどの都会は、まるでゴーストタウンのよう。フランス人はどこへ行っているのかというと、皆さんヴァカンスへ立つのです!それも1週間以上も。今回はそんなフランス人の夏のヴァカンスの過ごし方についてお伝えします。
有給は消化しなければならない

フランスでは、どうして1週間以上もお休みが取れるのか?と疑問に思う方もおられるのではないでしょうか。フランスには、日本のお盆休みのように企業が一斉にお休みする習慣はなく、年間5〜7週間ほどの有給が義務付けられていて、必ず消化しなければなりません。2〜3週間の有給を取るというのは特別なことではなく、フランス人にとっては当たり前のことなのです。
また、パリなどでは8月はお店やレストランが閉まっていることが多々あります。8月いっぱいはお店を休みにして、フランス人はヴァカンスに立つのです。観光地以外は人もいないので、お店を開けていても、お客さんは来ないから閉めるのだそう。
夏のヴァカンスの人気は海!

夏のヴァカンスの人気の地と言えば海辺。フランス人はじりじりと照りつける太陽の下、ビーチでのんびりとするのが大好き。8月のビーチは大勢の人で賑わっています。真夏の海は灼熱ですが、夕方になると軽風がさわさわと爽やかに吹き、心地がよくて快適なひとときを過ごすことができるのです。
海沿いならではの、ゆったりと沈んでいく夕日に、さらっとした風。気候の良さと、ヴァカンス特有ののんびりとした空気感に、どこかリフレッシュした気分になれるのです。
夏のヴァカンスの人気の地は、南仏のコートダジュールです。澄んだような青空と、アズール色と呼ばれるコートダジュール特有の青い海が目の前に広がります。ヴァカンスの時期は、お祭りっぽいムードが流れ、ここに身を置くだけで、どこかウキウキとした気分に。夏のコートダジュール特有の空気感が好きな人も多く、夏は必ずコートダジュールで過ごす人もいるほどです。
その他にも、ブルターニュやノルマンディーの海沿いも落ち着いていて好きというフランス人も多くいます。また、あえてこの時期は海ではなく山にヴァカンスに立つ人も少なくはありません。夏の山は涼しく、夜は長袖が手放せないほど、快適な気温。夏は山登りやロッククライミングを楽しむ人たちも増えてきています。
アパートや別荘を借りる

フランスでは、日本のように一泊二日で温泉に泊まって美味しいものを食べて身体も心も癒すという旅のスタイルはあまり存在しません。
基本的にフランス人はアパートや別荘を1週間ほど借りてヴァカンスを過ごします。フランスでは実はヴァカンスのための別荘を所有している人も少なくはありません。また人気のリゾート地ではレンタル用のアパートも多く存在しています。コートダジュールの海沿いの街は、多くのアパートは別荘またヴァカンス用のレンタルアパートと言った具合なのです。
フランス人はアパートや別荘で時間を気にせずに、とにかくゆったりと過ごします。時々観光地を訪れたりしますが、基本的には起きて気が向いたら、海に行ったりして、自由気ままにのんびりと過ごします。1週間ヴァカンスに立って、何をしたのかと思い出してみると、ゆっくり身体を休めたという思い出のみが残るほど。フランス人によると、4日目ぐらいから、日常から解放されて、心の底からくつろげるようになるのだとか。
アパートや別荘では、基本的に自炊をします。旅の楽しみで時々美味しいものを食べにレストランに行くことは勿論ありますが、毎回外食をするということはありません。ヴァカンスなので、手の込んだものを作るというよりは、調理に時間のかからない簡単な料理ばかりが食卓に並びます。普段忙しく家事をこなしているいるのですから、ヴァカンスの時ぐらいのんびりしたいもの。この時はスーパーやマルシェ、テイクアウトのお店で出来合いのものを買って食べるだけでもいいのです。

フランス人はヴァカンスを大切にしていて、「ヴァカンスのために仕事をする」と言われているほど。渡仏当初はよくわかりませんでしたが、実際フランスでゆったりとヴァカンスを過ごしてみて、日常から離れて、のんびりと過ごす時間って心地がいいなぁと思うようになりました。フランス人流ヴァカンスの過ごし方もいいものです。