
フランスには、小さくても魅力的な街や村がたくさん存在します。絵本に出てくるような可愛らしい街並みや、どこか懐かしさが感じられる素朴な風景があります。そんなフランスの小さな街を散歩するこのシリーズ。今回は北ブルターニュに位置する小さな街、ランニオンにご案内いたします。
20度を切る日が当たり前になってきた今日この頃。1ヶ月前は30度近くまで気温が上がっていたなんて想像できないぐらい、フランスでは冬の足音が近づいてきているように感じます。そんな中、8月の下旬にバカンスで訪れたブルターニュの写真を見ていると、茹るようなあの夏の暑ささえ恋しく感じられるほどです。夏休みのあの解放的な空気感、澄み渡るような青空、コートダジュールに負けないぐらいの青い海。記憶の中から掘り出し、今年、夏の最後の思い出の地、ブルターニュのランニオンの思い出をお伝えします。

街中がマルシェに!

ランニオンを訪れた日は、ちょうどマルシェが立っていました。事前に調べた情報によると、ランニオンのマルシェはこの地域の中でも有名なのだとか。川沿いにずらりとお店が立ち並び、この地域にバカンスで訪れている人たちで賑わっていました。マルシェには、洋服や雑貨、本やアンティークのお店など、多種多様な露天が立ち並んでいます。

マルシェは川沿いだけなのかなぁと思いながら、街の中心部へ足を進めてみると、旧市街地の至る所にも露天が立っていました。街全体がマルシェのよう。街中では、野菜や肉屋、パン屋や蕎麦粉のクレープガレット屋さんなど、食べ物関連の露天が立ち並んでいます。マルシェには、ガレットやソーセージを焼く香ばしい匂いが漂っています。一緒に来た家族と「お腹が空いてくるね。」「食べたいね。」という言葉がついつい出てしまったほどです。

旅行の愉しみはマルシェをぶらぶらすること。どんなものが売られているのかなぁとお店を見て回るだけでも楽しいものです。その土地でしか買えない食材やに出会えることも多々あるのです。ここでは、この土地で採れたトマトやズッキーニを購入してみました。トマトもズッキーニもスーパーで売られているものとは違って形もちょっぴりいびつ。借りていた貸別荘で、肉詰めにして食べました。新鮮な野菜はやっぱり甘みが感じられて美味しい!旅先でのマルシェでの出会いは、旅の喜びのひとつでもあります。
美しい旧市街地

ランニオンの街は、美しい石畳に石造りの建物が立ち並びます。所々に木組みの建物もあり、よく写真で見るようなブルターニュっぽい街並みです。

ランニオンの旧市街地は徒歩30分もあれば全て見て回ることができるほど、小さな街です。足を進めていくと、喧騒から離れた路地裏や古い教会に行き着いたり。また、ある小さな通りでは、植木で彩られたレストランやギャラリーがありました。車も通らないような小さな通りで、まるで隠れ家的雰囲気。ランニオンには、どこか御伽噺の世界を彷彿させるような雰囲気があります。
素敵なクリエイターショップ


ランニオンの街を歩いていて、クリエイターショップが多いことも印象的でした。この街の近郊に住むアーティストの作品を取り扱っているクリエイターショップが何件かありました。紙で作られたオブジェやドライフラワーの飾り物など、どれも繊細な感性で作られたものばかりで、美しくて素敵。フランスでは小さな街に行くと、クリエイターショップがあることが多く、そこで時折お気に入りのオブジェや小物、家具との出会いがあります。最近は旅先でクリエイターショップを訪れることも旅の楽しみのひとつであります。
カフェタイムを楽しむフランス人の姿

ランニオンの街を歩いていて、印象に残っていることは、カフェのテラス席でゆったりと朝の時間を楽しむフランス人の姿です。どのカフェのテラスもほぼ人で埋め尽くされていました。普段の生活では、フランス人は朝からカフェに行くということはあまりありません。普段仕事をしていると、なかなか朝からカフェに行くという余裕はないものです。
私が訪れたのは、8月最後の週。夏休み最後ということもあって、バカンスならではのくつろいだフランス人の姿がありました。解放されたバカンスの中、街のカフェでゆったりとした朝の時間を持つことって素敵。こういうゆっくりとした時間がフランス人ならではの心のゆとりに繋がるのかなと思ったほどでした。

バカンスでリラックスモードのフランス人たちの雰囲気が脳裏に残っているからでしょうか、ランニオンには、のんびりとした時間が流れていました。ランニオンを思い出す時、ゆったりとした雰囲気も心に蘇ってくるようです。