
フランス人は食卓の時間を大切にします。会話を楽しみながら、ゆっくりと食卓を囲むのがフランス人の伝統的な食事の時間です。そんなフランス人の豊かな食卓の時間をご紹介します。
休暇や日曜日は伝統的なフランスの食卓の時間を過ごす

仕事や子たちの学校などで忙しい現代は、以前のようにゆったりと食卓の時間を過ごすということが難しくなってしまいましたが、休暇や日曜日の午後は家族が集まり、食卓を囲む習慣が今でもフランスには根付いています。両親が近くに住んでいれば、日曜日のお昼は家族で集まって過ごすフランス人家族は多くあります。
そんな昼食は食前酒のアペロから始まり、前菜、メイン、デザートという順に食事が進みます。フランス人は話すことが好きなので、アペロだけで1時間が経ってしまうこともしばしば。それから前菜と主菜とゆっくりと進んでいき、デザートを頂く頃はすでに2時間以上が経過していたなんてことは当たり前。フランス人はよく食べ、よく飲み、よく会話をします。
伝統的な料理を愉しむ


普段は仕事に忙しく、簡単なもので夕食は済ませるというフランス人も、家族が集まるときは、伝統的なフランス料理を作ります。このときは、ブランケットヴォー(子羊のクリーム煮)やポトフー、ブッフブルギニョン(牛肉の赤ワイン煮)など、代々家族で伝わる伝統的なフランス料理を手間暇かけてじっくりと作ります。普段の食卓とは違うごちそうなので、子どもだけではなく大人にとっても特別な食卓の時間になります。そしてその料理に合う美味しいワインと一緒に頂くのも、楽しみのひとつ。このときはテーブルワインではなく、このときはごちそうに合った特別なワインを選びます。
テーブルコーディネートで特別感を演出

この特別な食事のときは、綺麗なナップをテーブルに敷き、あえて特別な銀のカトラリーや、お皿、とっておきのワイングラスを使います。伝統的なフランスの家庭では、一生物のカトラリーを所有しています。日本のように器にこだわるということはあまりありませんが(フランス人家庭では何種類かのお皿があるだけでそこまでこだわりがありません)、カラトリーやワイングラスは高級なものを揃えている家庭が多いのです。そんな特別なカラトリーやワイングラスを使用することによって、食卓が特別なものになります。
子どもも家族の食卓の時間には参加
小学生ぐらいになると、フランスでは食卓の時間を子どもも大人のように一緒に過ごすように躾がされます。食事時間が長くても、子どももテーブルを一緒に囲み、会話に参加します。食事の途中でごはんを食べ終わったから、食卓から出るというのはフランスではご法度。他の人の食事が済むまで、一緒に食卓を囲み、会話に参加するように、教育されるのです。小さいときからこのように教育される子どもたちを見て思うのは、家族と一緒に過ごす時間の大切さの意識を育み、この食卓の時間は大人との対話を学ぶ場となっているということです。
食卓の時間は、慌ただしい日常から束の間解放される、非日常の豊かな時間です。ゆっくりと食事と会話を愉しむ。家族の大切なコミュニケーションの場となっているように感じます。またこの特別な食卓の時間は、フランスの伝統的な家庭料理やテーブルコーディネートを受け継ぐ場となっており、このようにしてフランスでは家族の伝統を受け継いでいるのだなぁとつくづくと感じさせられます。非日常の時間を食卓を家族で過ごすことの大切さを教えてくれるようです。