
フランスで住宅を購入するとき、アパートか一軒家かどちらが良いか?というのはよく話題として上がります。フランスならではの一軒家とアパートのメリットとデメリットについてお話します。
一軒家にはほぼ新築がない

日本で一軒家を購入するといえば、中古物件よりも新築を建てる、もしくは購入するということが多いのではないでしょうか。自分の理想とする家を建てることは、人生の大きな喜びのひとつではないかと思います。
実はフランスでは一軒家を建てるということがあまりありません。フランスでは古い家を壊して、新しい家を建てるということがめったにないからです。フランス人は外観を工事したり、内装したりして古い家を使い続けます。築百年もする家はフランスにはざらにあります。古い家が立ち並ぶ景色は美しく、フランスの綺麗な景観を彩っています。
中古物件を自分好みに内装

中古の一軒家を購入して、自分好みに内装することは、自分の理想の家を建てることに近いように思います。フランスでよく聞くのは、完全に内装できる物件を選んで、自分の思い通りの家を作り上げること。例えば、壁を取り払って広いリビングにした、ときには、業者に頼むのではなく自分の手で時間をかけて内装したという話を聞きます。一年ぐらい掛けて、ホームセンターに通いながら、じっくりと内装の素材を選んで、自分が理想とする家を作りげる。大変だったけど、自分の手で内装したことで、ますます自分の家が思入れ深いものになったと話していたのが印象的でした。
庭づくりを楽しめる

フランスで一軒家を購入する人にとって、楽しみなことのひとつが庭づくり。フランスでは週末のほとんどを庭づくりに捧げているという人もいるぐらい庭を大切にします。植物を植えたり手入れしたり、芝生狩りをしたり、いつも綺麗な状態の庭を保つことを重要視します。雑誌に出ていそうな庭だなぁと思うことは多く、フランス人にとって美しい庭づくりは大切なことなのだと実感させられます。そして晴れた夏の日は庭で多くの時間を過ごすことは、フランス人にとって至福のひととき。その為に一軒家に住みたいというフランス人は多くいます。
また子どもがいる家庭では、庭があれば子どもが自由に庭で遊べるので、一軒家がいいという人は多くいます。フランスでは小学生はひとりで外で歩くことはありません。日本のように放課後友達と公園で遊ぶということができないので、庭があることを好む理由のひとつです。
一方で一軒家にはこんな問題も
外観はアンティーク調で美しい家が多いのですが、一方で中古物件は古ければ築100年以上もするので問題が多いということも事実としてあります。例えば、古いおうちでは、水回りを全て工事しなければならなかった。断熱性能の向上や結露対策のために、窓ガラスをすべて取り替えたなど、家に問題があったときに急遽費用がかかるということが、一軒家に住むときの問題点として挙げられます。
アパートの利点とは?

アパートは一軒家に対して新築アパートもありますが、中古のアパートが大多数です。一軒家同様、アパートを購入したときは、一般的に、壁紙、床の張り替え、キッチンの内装などをします。
一軒家の利点は多くありますが、フランスでは、多くの人が一軒家ではなくアパート暮らしを好みます。その理由として、多くの人の話によると、一軒家は維持が大変ということ。一軒家に暮らすには、家に問題があったときに緊急の費用がかかったり、庭を維持する為に時間をかなり割かなければならなかったりします。アパートであれば毎月維持費はかかるものの、一軒家の維持費より基本的に安価。また忙しい人にとっては庭や家の維持に時間を取られるというのは、大変なことのようです。
田舎であれば物件といえば一軒家が多いものの、都市部では交通機関へのアクセスが簡単なのはアパートが多く、都市部ではアパートを選ぶ理由のひとつとなります。
アパートのデメリット

フランスのアパートには住人の管理組合があります。マンションの維持・管理が主な活動内容です。維持・管理は基本的にはアパートの住民の採決で取り決められます。アパートには異なる考えの住人が住んでいることが基本なので、例えば、アパートの外観が古くなったから外装が必要と思っていても、管理組合の採決で決まらなければ、外装工事はできません。逆にまだ工事の必要はないと考えているのに、採決で決まれば取り決めに従って、工事費を払わなければならないということもあります。
以上一軒家とアパートのメリット・デメリットについて話しました。またの機会に日本とは違うフランスの住宅事情をお話したいと思います。