ルーアンの街並み

フランスには、小さくても魅力的な街や村がたくさん存在します。絵本に出てくるような可愛らしい街並みや、どこか懐かしさが感じられる素朴な風景があります。そんなフランスの小さな街を散歩するこのシリーズ。今回はノルマンディーに位置する古都ルーアンにご案内いたします。

ルーアンのレストランで

ルーアンのレストラン。カマンベールの春巻き ルーアンのレストラン。シードルソースの鴨ソテー

パリから車を走らせること2時間。ノルマンディーのルーアンに着きましたが、秋雨に見舞われ、観光日和とはほど遠い空模様。連日フランスは秋とは思えないような陽気な日々が続いていたので、急な寒さに身体もびっくりしている様子。しとしと降る雨の中、これじゃ観光もしにくいねぇ。まずはどこかで身体を温めたい…ということで、まずはレストランで腹拵え。お昼前だったのですが、ちょっと早めにレストランに到着。店内に入ると、暖房で温められた店内の暖かさに心からホッとします。

フランスは郷土料理が豊かな国。せっかくなので、ノルマンディーでしかいただけない料理を食べてみたい。ということで、注文したのは、カマンベールの春巻きとシードルソースの鴨肉ソテー。カマンベールもシードル(りんご酒)も、ノルマンディーの名産物なのです。「このレストランを選んで良かったね」と言い合ったほど、こちらの料理は美味しかったです。

幸いにもレストランで食事をしている間に、雨もすっかり止んでいました。

ルーアンのメインストリート

ルーアンのメインストリート

さあ、街歩きです。まずは、ルーアンのマルシェの前にある広場に向かいます。ここは、カラフルな木組みの建物が立ち並びます。この建築スタイルは、他の街でも見られることがありますが、ノルマンディー独自の建築スタイルなのだとか。ここの建物には、ルーアンでも古いレストランやコーヒーショップなどが入っています。

ルーアンの時計台

ここは街のメインストリートのひとつ。Gros horloche(大時計)通りをに、真っ直ぐ歩いていくと、時計台がありました。時計台の建物下を通り抜けます。実はこの建物は13世紀に建てられたもの。この天文時計台は14世紀に取り付けられました。短針だけはその当時から時を刻み続けているのだそう。

ノートルダム大聖堂

ルーアンのノートルダム大聖堂

Gros horloche(大時計)通りの突き当たりには、ノートルダム大聖堂があります。この大聖堂は12世紀〜16世紀にかけて建てられました。モネの連作で描かれた大聖堂としても有名なのです。フランスの有名な大聖堂を訪れる度に感じることですが、今のような技術も発達していなかった時代に、このような建物が建てられたことに、驚きを隠せません。

何世代にも渡る職人たちが、自分の生涯を捧げて工事を行った。それでも完成を見ることもなく、亡くなり、それが何世代も続いていった。このような素晴らしい聖堂を見る度に、胸に込み上げてくるものがあります。

ルーアンのノートル大聖堂の内部

聖堂の中に足を踏み入れると、静寂な空気に心がすぐに鎮められるよう。心穏やかに、足を一歩一歩進めます。

ルーアンのノートルダム大聖堂のステンドグラス

ノートルダム大聖堂の内部で、有名なのがステンドグラス。ステンドグラスそのものも、勿論美しいのですが、印象的だったのが、壁に映し出されるステンドグラスの光のシャワー。その瞬間でしか見ることのできない一瞬の美しさに出会えたような気分になったほどです。

ル・セック・デ・トゥルネル鉄工芸美術館

ル・セック・デ・トゥルネル鉄工芸美術館

ノートルダム大聖堂のあとは、ル・セック・デ・トゥルネル鉄工芸美術館に向かいます。ローマ時代から20世紀までの鉄工芸品を集めた美術館。教会が美術館となっています。看板や鍵、階段の手すり、門扉などが展示されています。

鉄工芸品は日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、ヨーロッパでは、建築の内外装飾品として重要な役割を果たしています。可愛いデザインや美しい模様を見るのは、興味深いもの。ヨーロッパの装飾の奥深さを知ることができます。

ジャンヌダルクの塔

ジャンヌダルクの塔

ルーアンの歴史の中でも忘れてはいけないのが、ここはジャンヌダルクが処刑された街だということ。現在、ジャンヌダルクが監禁されていたと伝えられている塔が残っています。かつては一帯が城だったこの場所も、現在はこの塔だけが残っているいます。役目を終えたように、この街の中でもこちらの塔はひっそりと佇んでるよう。

ルーアンのパノラマ

ルーアンのパノラマ

翌朝ルーアンで訪れたのは、ルーアンのパノラマが見れる丘。かつてモネもルーアンの景色をここから描きました。前日の雨模様から一転。清々しいほどの青空が広がり、気持ちの良いルーアンのパノラマが目の前に広がっていました。モネが絵画で描いた時代からは随分と街も発展したけれど、それでも純粋に美しいと思える景色。言葉もなく、吸い込まれるようにここからの景色を眺めます。

セーヌ川の横に広がる古都ルーアンは、美しい街並みだけでなく、歴史が今も残る街。ただ昔の建築物が残るとか、そういうのではなく、かつてここに暮らした人々が作り上げた歴史を肌で感じられるような、そんな街です。

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