サン=カンタン=ラ=ポテュリの街並み

先日旅行で訪れた南仏に陶器の街があると聞き、訪ねてみました。少しづつ変わりつつあるものの、一般的にフランスでは実用的で機能的な器が求められる傾向にあります。日本のように器に美を求める陶芸文化がないので、フランスの職人が作る陶芸に興味心身でした。フランスの陶器職人が作る器とは?陶器の街として有名なサン=カンタン=ラ=ポテュリと小さなアトリエが点在するユゼスをご案内いたします。

 

陶器の街サン=カンタン=ラ=ポテュリ

サン=カンタン=ラ=ポテュリの街並み

アヴィニヨンの近くにあるサン=カンタン=ラ=ポテュリ(Saint-Quentin La-Poterie)は、中世から陶器の街として栄えてきました。街の名前にもあるLa Poterie(ラ ポテュリ) はフランス語で「陶器」を意味します。それほどまでに、陶器作りはこの街にとって重要な産業だったのだそう。長い歴史を持つこの街には、現在40人ほどの陶器職人がアトリエを構えています。アトリエ兼ブティックが街の名所となっていて、アトリエが一覧できる地図が配られているほどでした。

若い世代の陶芸作家が多い

サン=カンタン=ラ=ポテュリで出会った器

サン=カンタン=ラ=ポテュリで出会った器

サン=カンタン=ラ=ポテュリで出会った器

サン=カンタン=ラ=ポテュリは歴史ある陶芸の街ですが、意外だったのが若い世代の陶芸作家が多いことです。温かみが感じられる手作り感が魅力的。それに作家さんの個性や感性がしっかりと表現され、アクセサリーにも通じるデザイン性の高い器が多いような印象を受けました。実際に、器とピアスやネックレスなどのアクセサリー制作を同時に行なっている陶芸作家もいたほどです。

日本の陶芸の影響も

サン=カンタン=ラ=ポテュリで出会った器

サン=カンタン=ラ=ポテュリで出会った器

サン=カンタン=ラ=ポテュリにある陶器のギャラリーTerra Viva(テラ ヴィヴァ)では、この街で制作された陶器が展示・販売されています。ここで一際目を引いたのが、和食器の作風に影響を受けた器でした。繊細な色使いや器の形の美しさが特徴的で、ギャラリーに訪れた人たちも、洗練された器にじっくり見入っているようでした。サン=カンタン=ラ=ポテュリやユゼスには、日本の陶芸に影響を受けた陶芸作家が何人かおられたほどで、お話を伺った陶器作家の方は「日本の陶器文化をリスペクトしている」と話しておられたほどです。

サン=カンタン=ラ=ポテュリのキュートな街並み

サン=カンタン=ラ=ポテュリの街並み

サン=カンタン=ラ=ポテュリは陶器の伝統的な街ならでは、建築の装飾にも遊び心があり、街歩きが楽しいものとなりました。サン=カンタン=ラ=ポテュリは南仏スタイルの建築物が立ち並び、そして陶器を使った壁の装飾がキュートな街並みを演出。まるでメルヘンな世界観が漂っているようでした。

ユゼスの陶芸アトリエ・ギャラリー

ユゼスで出会った器

ユゼスで出会った器

サン=カンタン=ラ=ポテュリほど有名ではありませんが、お隣の街ユゼス(Uzès)にも陶芸のアトリエ・ギャラリーはありました。私がこの地域で訪れたアトリエの中で、一番気に入ったのは、スウェーデン出身の陶芸作家アンナさんのアトリエでした。白やベージュいうシンプルな色と手作りならではの器の自然なゆがみが魅力的な作品が並んでいました。シンプルで洗練された器はどれも美しく、作品に魅了されました。実際に大皿を購入して、家で使ってみたのですが、いつも作るサラダが美味しそうに見えるほど料理が綺麗に映え、食卓を彩ってくれています。ちなみにアンナさんの器は日本でも販売されたことがあるのだそうです。

サン=カンタン=ラ=ポテュリとユゼスでは、フランスの陶芸文化を知ることができました。私が想像してたより、この地域の陶器は多様的。若い世代の陶器作家の作品も個性的で、これからのフランスの陶芸文化がどのようになっていくのか楽しみです。

日本でもフランスの陶芸作家の作品が紹介される機会が増えていると聞きます。もし、お店などで出会ったらぜひ手にしてみてくださいね。

※この投稿は1年以上前に投稿された記事です