フランスのオーガニック製品

この10年間でフランス人のライフスタイルの変化といえば、オーガニック製品が浸透するようになったことです。フランスでは、オーガニックはビオ(Bio)という愛称で親しまれています。どの街にもオーガニックスーパーがあり、大型スーパーのカルフールやモノプリも独自のオーガニック製品を販売するほどに。フランスでは、オーガニック生活を実践することができる環境が揃っています。フランス人に根付きつつあるオーガニック生活についてお伝えします。

オーガニックの認証

オーガニックの認証マーク

フランスでは、「無添加」や「オーガニック」とパッケージに書いてあるものを、オーガニック製品と呼ぶのではなく、厳格な規則にしたがって生産され、しっかりと認証マークが入ったもののことを指します。オーガニック製品には、このようなABというフランス農務省が許可する認証マークがついています。ABとは、Agriculture Biologique(有機栽培)を略したものです。

それとは他に、星のマークはヨーロッパのオーガニック認証マークです。

これらのオーガニック認証マークは安心安全な製品なのだという信頼の証。フランスでは商品を選ぶ時の判断基準のひとつとなっています。

オーガニック市場は年々拡大

フランスのビオ市場は年々拡大されています。スーパーでも、オーガニック製品が占める割合も増えてきました。2020年度は前年度の10%の市場が拡大したと発表されています。また、2020年度の調査によると、9割のフランス人がオーガニック製品を一度は購入したことがあるという結果が発表されました。

実際フランスで生活をしている中で、オーガニック市場の拡大の波はひしひしと感じられます。スーパーの食品コーナーに行くと、どの売り場にも必ずといっていいほど、ビオの商品が置いてあります。以前は、「ビオの商品は高い…。」というイメージがありましたが、最近は値段も下がってきているので、手軽に購入しやすくなっているように感じます。

どんなモノが販売?

フランスでは、どのようなモノがオーガニック製品として販売されているのでしょうか。

食料品はもちろんのこと、化粧品、家庭用品まで、生活の中の必需品は全てオーガニックで揃えることができるほど、多種多様なビオ製品が販売されています。

オーガニックショップの果物

このような野菜や果物は勿論のこと、小麦粉やお米やパスタなどの穀物などもあります。オーガニック生活を送る人は、健康志向が多いということもあり、スーパーに比べてオーガニック専門店では、黒米や玄米、全粒粉のパスタなども販売されています。

オーガニックショップの豆腐

また、和食の健康効果が度々メディアで取り上げられているので、梅干しや切り干し大根、味噌、醤油、豆腐やおからなどもオーガニック専門店では販売されていることもあります。

オーガニック化粧品

化粧品もオーガニックのものを選ぶ人も多く、年々ビオの化粧品も増えてきています。

オーガニック洗剤

地球の環境問題を考えて、洗剤や食器洗剤などの家庭用品もオーガニックの製品を使うという人も多くいます。オーガニック洗剤は、汚れが落ちにくいのではないの?というイメージがありますが、使用感は普通の洗剤と変わりません。以前、子どものシャツにさくらんぼのシミがついていて、シミ取りをしてから洗濯しなければと思っていたのを、うっかり忘れて、洗濯したことがありました。これはもう取れないかも…と心配したのですが、洗濯機から出すと、シミが綺麗に取れていました。

オーガニックを選ぶ理由は?

フランスのオーガニックスーパー

フランス人はなぜ、オーガニック製品をあえて選ぶのでしょうか。

フランス人は、ヨーロッパの中でもエコの意識が高いと言われています。政府も次々と環境問題に対する取り組みを行ってきています。使い捨てのプラスチック製品は廃止となり、スーパーでは植物由来のプラスチック袋のみしか使用できないほどです。

このような流れもあり、環境への負荷を最小限の方法で生産されたビオの食品は環境にもいい。オーガニック製品を選択することは、環境問題の取り組みに参加できて、エシカルな消費ができると考える人が多いのです。

オーガニックの製品を選ぶもうひとつ理由は、オーガニック食品は身体にいいと言われていることが挙げられます。自治体によっては、子どもの給食はオーガニック食品のみを使うというところもあるほどです。オーガニック生活を実践している人たちの話を聞くと、「オーガニック食品に切り替えてから、身体や肌の調子が良くなったように感じられる。以前のような食生活には後戻りできない…。」と答える人が多くいます。

フランスでは、オーガニック製品だけで生活しているという人は増えてきているものの、実際のところまだまだ少数派です。全ての食品をオーガニックとまではいきませんが、生活の中にある程度オーガニックを取り入れる生活をしている人が増えつつある印象です。フランス人の出来る範囲でオーガニックを選択するという行為は、自分や家族の身体の為だけでなく、日々の生活の中で私たちができる環境問題への取り組み方のひとつを示しているように感じます。

※この投稿は1年以上前に投稿された記事です