タルティフレット

日本では、冬になると鍋やおでんが定番ですが、フランスではチーズ料理が冬の楽しみのひとつです。チーズはフランス人にとって国民食とも言える存在。中でも、とろとろに溶けたチーズ料理は、寒い季節に特に恋しくなる冬の定番です。ここでは、今が旬のフランスのチーズ料理をご紹介します。

ラクレット

クリスマスマーケットのラクレット

近年、フランスで消費量が増えているチーズ料理のひとつがラクレットです。「ラクレ」とは「削る」という意味の動詞に由来します。ラクレットは塊のチーズを温め、とろとろになった部分を削って食べるのが特徴。クリスマスマーケットやサヴォア地方のレストランでは、塊のチーズを目の前で削って、じゃがいもやパンにかけてくれます。寒空の下で味わうラクレットは格別です。

ラクレット機
フランスのラクレット機
ラクレットチーズ
ラクレットチーズ

ラクレット

家庭では、スライスされたラクレットをラクレット機で温めます。日本でいう鍋や鉄板のようにテーブルの中心に置き、ミニパンにチーズを乗せて温めながら楽しむスタイルです。ラクレットは各自のペースで食べられるので、ワイワイおしゃべりしながら楽しむ冬の定番パーティー料理でもあります。蒸したじゃがいもにチーズをのせ、ハムや生ハムと一緒に、ピリッと辛めのサヴォア地方ワインと合わせるのが定番です。

モンドール

モンドール

モンドールは、フランスとスイスの国境・ジュラ山脈の「黄金の山」で飼われる牛の牛乳から作られるチーズです。スプーンですくって食べられるほどクリーミーで、秋から冬にかけての期間限定で楽しめます。

トロトロのモンドール

そのまま食べても美味しいですが、チーズフォンデュ風にするとまた違った味わいに。モンドールの中央をくり抜き、摩り下ろしたニンニクと白ワインを加えてアルミホイルで包み、オーブンで焼きます。焼き上がったチーズは熱々でとろとろ。パンや茹でたじゃがいもにつけて食べると絶品です。見た目ではクセがありそうですが、チーズにあまり馴染みがない人でも食べやすい一品です。

チーズフォンデュ

フランス販売されているチーズフォンデュ用のチーズ
フランス販売されているチーズフォンデュ用のチーズ

フランスの冬に欠かせないチーズ料理といえばチーズフォンデュ。ラクレットほど日常的ではないものの、フランス人にとって大好きな冬の味です。地方によってレシピが異なるのも面白いところ。我が家の定番レシピは、チーズ屋さんに教えてもらったもの。ボーフォール、コンテ、グリュイエール、エメンタールの4種類のチーズを使います。白ワインで作るフォンデュは、チーズの濃厚さとワインの酸味が絶妙にマッチ。牛乳入りより大人っぽい味わいで、冬の夜にぴったりです。

タルティフレット

タルティフレット

最後に紹介するのは、サヴォワ地方の伝統料理「タルティフレット」。じゃがいも、ベーコン、玉ねぎを炒めて、ルブロションチーズをどんと乗せてオーブンで焼くだけのシンプルな料理です。オーブンで焼いたチーズはこんがり黄金色、中はとろとろでクリーミー。スキー場の定番メニューで、寒い日に食べると体の内側から温まります。

フランスの冬のチーズ料理は、日本では手に入りにくいものも多いですが、もし機会があればぜひ味わってほしい逸品ばかりです。寒い季節に、とろけるチーズでほっこり温まりましょう。